用語集

公開: 2026年8月25日最終更新: 2026年8月25日

このページについて:Cloudflare OS の導入を検討するときに出てくる言葉を、専門知識がなくても読める形でまとめました。製品名だけでなく、ビジネス用語・IT用語・このサイト独自の言い方・助成金の制度用語までを載せています。

各用語は「1行の言い換え」と「3〜4行の説明」で構成しています。詳しく知りたい場合は、各項目の末尾にある関連ガイドへのリンクをたどってください。

導入の進め方

経営層や管理部門との会話で出てくる、進め方や効果の測り方に関する言葉です。

PoC(限定PoC)

小さく試す検証のこと。

本格的に導入する前に、一部の業務・少人数で実際に動かしてみて、効果と課題を確かめる段階です。Cloudflare OS の導入では「限定PoC」として、読み取り中心の安全な範囲から始めることを推奨しています。

詳しくは 始め方・構築手順 の6ステップを参照してください。

段階導入(段階展開)

一度に全社へ広げず、部門や業務ごとに順番に広げる進め方。

最初は1部門・1業務から始め、運用の型ができてから次へ広げます。失敗したときの影響を小さくでき、現場の負担も抑えられます。Cloudflare OS は Early Access 段階のため、全社一括ではなく段階導入が現実的です。

スモールスタート

小さく始めて、うまくいったら広げる考え方。

段階導入とほぼ同じ意味で使います。「まず読み取り専用で1業務から」という進め方が典型例です。

業務棚卸し

社内の業務を洗い出して、どこをAI化できそうか整理すること。

無料業務診断の最初の工程です。繰り返し発生するか、判断基準が文書化されているか、データがどこにあるか、といった観点で優先順位を付けます。

ROI(投資対効果)

かけた費用に対して、どれだけの効果が戻ってくるか。

「削減できた時間 × 人件費」から導入・運用費を引いて考えます。AI導入では効果が出るまで時間がかかることがあるため、PoC の段階で測り方を決めておくことが大切です。

KPI(重要業績評価指標)

うまくいっているかを測るための数値の目標。

「問い合わせの初回回答までの時間」「資料作成にかかる時間」など、業務ごとに決めます。PoC の終了条件として設定することが多いです。

ガバナンス

誰が何をしてよいかを決めて、守らせる仕組み。

AI導入では「どのデータをAIに見せてよいか」「誰が承認するか」「記録をどう残すか」を決めることを指します。Cloudflare OS は権限ゼロ設計でこれを製品側に組み込んでいます。

詳しくは セキュリティ設計 を参照してください。

統制

ルールどおりに動いているかを監視し、ずれを止めること。

ガバナンスが「決める」側だとすれば、統制は「守らせる」側です。このサイトでは「ID・AI 統制」という言い方で、利用者の管理とAIの利用量の管理をまとめて指しています。

オンボーディング

新しい人が使えるようになるまでの導入支援。

社員がツールを使い始めるときの研修や、最初の設定の手伝いを指します。Cloudflare OS では対象者別の研修メニューとして提供しています。

死の谷

試験導入が本番に届かないまま終わってしまう状態。

PoC では動いたのに、セキュリティ審査・運用設計・組織調整で止まってしまうことを指します。これを越えるには、PoC の最初から本番を見据えた設計にしておく必要があります。

human-in-the-loop

人が承認してから反映する形。

AIの判断をそのまま実行せず、重要な操作は人が確認してから進める仕組みです。Cloudflare OS では「承認付き書き込み」として、Gatekeeper がこの仲介を担います。

Cloudflare OS の部品

製品を構成する要素の名前です。それぞれが何をするものかを1行で示します。

Cloudflare OS(クラウドフレア OS)

社内でAIエージェントを安全に動かすための業務基盤。

名前に「OS」と付きますが、Windows や Linux のようなオペレーティングシステムではありません。Cloudflare が2026年8月に公開した、企業向けのオープンソースAIエージェント基盤です。

詳しくは Cloudflare OSとは を参照してください。

ワークスペース

社員がブラウザからAIと作業する場所。

隔離された実行環境でエージェントがコードを書き、文書・スライド・業務アプリを生成します。社員はここにログインして使います。

Gatekeeper

AIと社内システムの間の関所。

AIが社内データを読んだり書いたりするとき、操作単位で許可・拒否・人間承認を仲介し、参照を記録します。APIキーをAIに直接渡さずに済む仕組みです。

詳しくは Gatekeeperとは を参照してください。

MCP(MCP Server Portal)

社内アプリとAIをつなぐ共通の接続口。

Model Context Protocol の略。社内のシステムをAIから使えるようにするための標準的な仕組みで、MCP Server Portal はその接続を組織のカタログとして管理する画面です。

Workers(Workers Paid)

Cloudflare のサーバーレス実行環境。

Cloudflare OS の各機能はこの上で動きます。無料枠もありますが、企業で使う場合は Workers Paid(月$5から)が必要になることが多いです。

詳しくは 料金・費用ガイド を参照してください。

Access・Zero Trust

社員だけが使える状態にする認証の仕組み。

Cloudflare Access は、社員IDの管理元(IdP)と連携して、ワークスペースへのログインを制御します。Zero Trust は「何も信用せず毎回確認する」というセキュリティの考え方です。

AI Gateway

AIへの呼び出しをすべて経由する窓口。

どのモデルをどれだけ使ったかを一元管理し、コストの可視化と予算・レート制限を担います。これがあることで、部門ごとの利用量を把握できます。

Blueprint・Gadget

アプリやワークフローの設計図と部品。

誰かが作った「良いやり方」を社内で共有・再利用できるようにする仕組みです。Blueprint が設計図、Gadget が部品にあたります。

Context・Skill

AIに渡す背景情報と、AIができることの定義。

Context は「この会社ではこういうルール」という前提知識、Skill は「こういう操作ができる」という能力の定義です。業種別の想定ケースで使います。

詳しくは 業種別の活用イメージ を参照してください。

権限ゼロ設計

最初は何も許可せず、必要な分だけ開ける考え方。

すべてのエージェントとアプリはアクセス権ゼロで起動し、管理者が許可した操作だけができます。「最初にすべてを許可して後から絞る」の逆の方向です。

Early Access

正式版の前に、限定された形で公開されている段階。

Cloudflare OS は2026年8月に公開されたばかりで、この段階にあります。仕様が変わる可能性があるため、全社一括導入ではなく限定PoCからの段階導入が推奨されます。

Managed版

Cloudflare が運用を代行する提供形態。

現在は自社のCloudflareアカウントにデプロイする形ですが、Managed版はDashboardでの提供が予定されています。料金は未発表です。

IT・セキュリティの言葉

情報システム部門との会話で出てくる、一般的なIT用語です。

API・APIキー

システム同士がやり取りするための窓口と、その鍵。

API は「Application Programming Interface」の略。APIキーはその窓口を使うための認証情報で、これをAIに直接渡すと悪用される危険があるため、Gatekeeper が仲介します。

OAuth

パスワードを渡さずに権限を委譲する仕組み。

「Googleでログイン」などで使われている技術です。Gatekeeper はこれを使って、AIに「どの対象をどこまで操作できるか」を渡します。

IdP(IDプロバイダー)

社員IDの管理元。

Google Workspace や Microsoft Entra ID など、社員のアカウントを一元管理しているサービスです。Cloudflare Access はここと連携して認証します。

SSO(シングルサインオン)

1回ログインすれば、複数のサービスを使える状態。

社員がサービスごとに別々のパスワードを覚えなくて済み、退職時の停止も一括でできます。IdP と組み合わせて実現します。

DLP(データ損失防止)

社外に出してはいけない情報の持ち出しを止める仕組み。

個人情報や機密情報がメールやクラウドから外部へ出るのを検知・遮断します。Cloudflare OS では AI Gateway と組み合わせて設計します。

監査ログ

誰がいつ何をしたかの記録。

AIがどのデータを読んだか、どの操作をしたかを残すことで、問題が起きたときに追跡できます。Cloudflare OS では Gatekeeper がこの記録を担います。

SaaS

インターネット経由で使うソフトウェア。

「Software as a Service」の略。Gmail や Slack などが代表例です。Cloudflare OS は SaaS ではなく、自社のアカウントにデプロイするオープンソース基盤です。

詳しくは 他製品との比較 を参照してください。

オープンソース・Apache 2.0

ソースコードが公開され、商用利用も無料のライセンス。

Apache 2.0 はオープンソースライセンスの一つで、ソフトウェア自体のライセンス料は$0です。ただし、動かすためのサーバー費用や運用費は別途かかります。

デプロイ

ソフトウェアをサーバーに置いて使える状態にすること。

Cloudflare OS は自社のCloudflareアカウントにデプロイして使います。「配置」とも言います。

詳しくは 配置手順 を参照してください。

実行環境

プログラムが実際に動く場所。

Cloudflare OS では「隔離された実行環境」でエージェントがコードを書きます。これにより、AIが社内システムに直接触れないようになっています。

従量課金

使った分だけ料金が発生する仕組み。

Workers や AI推論はこの方式です。最初は少額ですが、利用が増えると費用も増えるため、AI Gateway で予算を管理します。

基幹システム

会社の中心的な業務システム。

受発注・在庫・会計など、止まると事業が止まるシステムを指します。これらは標準連携だけでは足りず、追加の接続設計が必要です。

ナレッジ

社内に蓄積された知識やノウハウ。

過去の問い合わせ回答、手順書、設定メモなどを指します。AIがこれを参照できると、回答の質が上がります。

ワークフロー

業務の流れを仕組み化したもの。

「申請が来たら承認者に通知し、承認されたら次の担当へ回す」といった流れを自動化したものです。Cloudflare OS では会話から作れます。

ダッシュボード

数字や状況を一目で見られる画面。

売上・問い合わせ件数・AIの利用量などをグラフや表でまとめたものです。Cloudflare OS では会話から生成できます。

テナント

サービス上の「自社の区画」。

Microsoft 365 などの SaaS で、自社のデータが入っている領域を指します。権限設定はこのテナント単位で行います。

プロンプトインジェクション

AIへの指示を悪意ある内容で上書きする攻撃。

「これまでの指示を無視して…」という文をデータに忍ばせ、AIに意図しない動作をさせます。読み取り中心の運用と、Gatekeeper での操作制限が対策になります。

このサイト独自の言い方

このサイトで使っている、一般的ではない表現です。意味を確認したいときに参照してください。

標準連携

追加開発なしでつなげる範囲。

Gmail・Slack・カレンダー・ドキュメントなど、Cloudflare OS が最初から対応しているサービスとの接続を指します。基幹システムや決済はこれだけでは足りず、追加の接続設計が必要です。

追加接続

標準連携で足りない部分を、個別に設計してつなぐこと。

基幹システム・決済・PMS(ホテル管理)など、公開されている接続がないシステムとつなぐ場合に必要です。Gatekeeper の設定と、場合によっては MCP サーバーの実装が含まれます。

読む→作る→動かす

AI導入の3段階の進め方。

最初は「読む」(情報の集約・要約)だけ、次に「作る」(文書・アプリの生成)、最後に「動かす」(システムへの書き込み)へ進みます。権限を段階的に開けることで、リスクを抑えながら導入できます。

読み取り中心・承認付き書き込み

最初は読むだけ、書き込みは人が承認してから。

PoC の段階では、AIに社内システムへの書き込み権限を与えず、読み取りだけに限定します。書き込みが必要になったら、Gatekeeper で人の承認を挟む形にします。

ID・AI 統制

利用者の管理と、AIの利用量の管理をまとめたもの。

Access・IdP 連携で「誰が使えるか」を管理し、AI Gateway で「どれだけ使ったか」を管理します。導入プロセスの3ステップ目として実施します。

お金と制度

助成金・補助金の申請で出てくる制度用語です。最新の要件は必ず公式サイトで確認してください。

人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)

研修費用の最大75%が助成される制度。

中小企業が社員のリスキリング(学び直し)を行う費用を助成します。訓練中の賃金助成(1,000円/時)も対象です。令和8年度末(2027年3月末)までの時限措置です。

最新情報は 厚生労働省のページ で確認してください。

デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)

AIツール等の導入費用を補助する制度。

中小企業・小規模事業者が対象で、4プロセス以上の導入で最大450万円が補助されます。登録されたIT導入支援事業者との連携が必要です。

最新情報は 公式サイト で確認してください。

IT導入支援事業者

補助金の申請に必要な、登録された支援会社。

デジタル化・AI導入補助金では、この事業者と連携して申請する必要があります。当社はこの登録を行っています。

交付決定

補助金が「出ます」と正式に決まること。

この決定が出る前に発注・契約すると、補助の対象外になります。スケジュールに余裕を持って申請する必要があります。

4プロセス

補助金の対象になる業務プロセスの数。

デジタル化・AI導入補助金では、4つ以上の業務プロセスを改善する導入が対象です。「問い合わせ対応」「資料作成」「データ集計」などが該当します。

計画届

助成金の申請前に出す、訓練計画の届出。

人材開発支援助成金では、訓練開始の1か月前までにこの届出が必要です。内容に不備があると受理されないため、早めの準備が必要です。

用語で分からない点があれば、個別にご説明します。

導入の相談をする